Installation (Mobile Tea House)
二畳間の移動式茶室。茶室は元来、打ち捨てられたものや二流の材料、また通例建築としては使われないような物を組み合わせ、物と物同士や物と人間、またそれらを取り巻く環境との関係など、様々な事象の関係性や空間を取り巻く流れを調停するようにして立ち現れる。この茶室は工事現場で足場として使われる単管材と、農業用の布を組み合わせ、仮設的に作られている。床との接地面には車輪がついており、空間内を自由に移動できる。また、2時間程度で解体可能であり、車一台で運ぶことができ、文字通り浮浪する茶室となっている。侘茶の精神とはもとい、そのような取り留めなく流れ移ろう人生の中で、ひと時の瞬間を味わうことであったはずだ。揺れ動く環境の中でそのあわいを感覚する。
※ 受注生産となるため、お買い上げの後作家とやりとりをし、2~3ヶ月程度の納期が見込まれます。